子育てコラム

挨拶ってどうしてするの?子どもに教える時に役立つ意味と大切さ

2022年4月5日

親の学校子育てコラム

息子が中学2年生の時、授業参観の道徳の授業で「挨拶」について考える時間がありました。

授業では「挨拶」についての様々な考え方が書かれたプリントが配られ、それを参考にしながら、生徒自身の感じていることや「挨拶」の意味について考えていました。

「あいさつされると嬉しかった」

「近所のおばちゃんがあいさつしてくれて恥ずかしかったけど嬉しかった」

「仲の良い人だけにあいさつすればいいんだよ~」

「あいさつしても無視されたら嫌だからしない」

「そういえば、家族は毎朝おはようって言ってくれるな~」

「男子にあいさつなんて無理」

子ども達の意見が新鮮で、「あいさつ」だけでも色んな感じ方があるんだなと思ったの覚えています。

「挨拶」の意味、あなたならどう教えますか?

親は、子どもが小さな頃から「あいさつしようね!」と、教えてきたはずです。

でも、同じように「あいさつしようね!」と教えてきても、自分から挨拶が出来る子もいれば、親に言われてやっと小さな声で挨拶出来る子、また、小さな時は大きな声だったのが、小学生になり急に恥ずかしがる子など、その反応は色々です。

もちろん、元気が良ければいいというわけではありません。
しかし、特に小さな頃は、子どもが元気に「挨拶」すると親はなんとも誇らしく、恥ずかしがると、親はなんだかヤキモキしたりするものです。

そんな「挨拶」、もしお子さんが

「挨拶」ってどうしてするの?

と聞いてきたら、あなたならどう答えますか?

「あいさつはするもの」

「されると嬉しいのよ」

など、型どおりの言葉を添えるだけなんてことはないでしょうか?

もちろんそれも悪くないのですが、どうせなら、これからお伝えする挨拶の効用もおこさんに教えてあげてください。

挨拶は相手の存在を認めるすごい武器!





「挨拶」の最大の効用、それは

相手の存在を認めていることを強力に表せることです。

私はあなたがそこにいることを知っているよ!

気がついているよ!

いつも気にしているよ


あいさつというのは、それをこんなにも手軽に相手に伝えられるすごい武器なんです。

 いじめで精神的に一番ダメージがあるのはなんだとおもいますか?

それは、無視されることです。

また、子育てで一番弊害をもたらすのはネグレクトだといいます。

人は他人との関係において自分の存在を肯定されることで自我を確立させる生き物です。

だから、「あいさつ」されたら嬉しいし、反対に「あいさつ」されないと、存在を否定された気がして不安で悲しくなるんです。

わたし達だって、自分の存在、認めて欲しいですよね。

だったら、恥ずかしいなんて言わないで、自分からも積極的に「あいさつ」をして、相手の存在も認めてあげなくちゃいけないんでしょうね。(存在承認)

たかが「挨拶」されど「挨拶」

ちなみに、挨拶されるることで満たされる相手の存在欲求は、挨拶以外でも満たしてあげることが可能です。

例えば、意見を求める、目を見て話す、相手の名前を呼ぶなどです。

どれもも相手を認めていることを伝えるのに積極的に取り入たいものではありますが、それをするにはある程度の関係性が必要になるためハードルが高いともいえます。

そう考えると、相手に認めていることをすぐに簡単に伝えられるのは、やはり「挨拶」なのかもしれません。

たかが「挨拶」されど「挨拶」
やっぱり挨拶ってすごいんです。


さあ、ここまで読んで
「子どもにあいさつの習慣をつけさせたい!」と思った方もいるでしょう。

でも、「あいさつしなさい!」だけでは、子どもは挨拶する気にならないですからね。

まずは、
親から笑顔で子どもに「挨拶」をして、
子どもの存在をしっかり認めてあげてください。

私はあなたがそこにいることを知っているよ!

気がついているよ!

いつも気にかけているよ

たくさんの存在承認を子どもに投げかけてあげてください。

その親からの存在承認が伝わったときに、子どもは自分から挨拶したくなるはずです。

たかが「挨拶」されど「挨拶」

お子さんに「挨拶」の意味を伝える時には参考にしてみて下さい。


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  • この記事を書いた人

生駒 章子

親の学校プロジェクトの代表。元ガミガミママで今は親教育の専門家。
自身の原体験から、子育て支援ではなく「親支援」にこだわって活動中。趣味は読書(マンガ)

ファミリーワークス合同会社の代表。
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