家に帰りたくない、帰れない!「帰宅拒否症」から見えるもの

子育てコラム⑫

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※ママハピコラムに掲載されたコラムを編集しました。


帰宅拒否症とは


仕事が終わり帰宅時間になると気が重くなる症状のこと。

必要のない残業をしてたり、家族の待つ家に真っ直ぐ帰らず、飲みに寄ったりカフェなどで時間をつぶしてなかなか家に帰りません。

 

「自分時間の確保」でストレス発散!という程度のものではなく、家に帰ろうとすると気分が悪くなったり、頭痛など心身ともに不調が表れることも。

 

症状が進むと、家に帰りたくないというよりも「帰れなくなってしまう」というのが「帰宅拒否症」。

 



帰宅拒否症とは人間関係(コミュニケーション)の問題


私自身、親業やワーク・ライフバランスを実践、活動するなかで、残業をなくし家族や自分の時間を過ごすことは、確実に仕事の生産性を上げる!と実感しています。

 

でも、それは「コミュニケーションの質」が良ければの話!とも断言できます。

 

いくら残業をなくして家族との時間を作っても、「コミュニケーションの質」が悪ければ一緒に居ればいるほどお互い傷つけ合い「帰宅拒否症」を増やしていくことにつながるのです。

 

結婚しても三分の一が離婚する現代、働く女性が増え、妻が精神的、経済的にも自立していく中で、このままでは今後も「帰宅拒否症」の夫、妻をは増えていくでしょう。

そして、その夫婦の関係は子どもにも大きな影を落とします。

 

ここでは、「帰宅拒否症」にならない、させないために、コミュニケーションの質について考えていきます。


 「帰宅拒否症」にしてしまう妻(夫)の特徴


では、先ずは「帰宅拒否症」にしてしまう妻(夫)の特徴をみてみましょう。

 

・妻が夫の行動を監視したり、束縛したがる

・妻の気が強くて、夫が自分の感情や思いを表現できない関係になっている

・妻が何らかの被害者意識を持っていて、いつも愚痴を聞かされている

・妻がいつも朝から不機嫌である

・妻が家の中を片付けてくれない

・妻があまりにも子供優先である、子どもに夫の愚痴を話している

・妻と母親、または父親の関係が強く、いつも実家の意見に左右されている

(カウンセリングオフィスAXIA HPより)

 

いかがですか?

あなたのパートナー、またはあなた自身にこんな特徴はないでしょうか。

 

私自身はこの特徴をみていてあることに気がつきました。

 

 それは、この帰宅拒否症にさせる妻(夫)の特徴が、「モラハラ夫(妻)」「子どもの考える力を奪う親」の特徴とほぼ一緒ということです。

 

「夫婦関係」「親子関係」に関わるトラブルに共通する特徴は基本的に同じ。

 どの事象も、人間関係(コミュニケーション)に起因する問題です。

 

私がお伝えしている「親業」は、親子に特化したコミュニケーションプログラムですが、親子関係はすべての人間関係の基本となるため、そのメソッドは職場や、夫婦関係にも絶大な効果を発揮しています

 

今回はその中から、人と人との間でトラブル(対立)が起きた時、人間関係を壊してしまう解決法と、仲が深まる解決法をご紹介していきます。

 

帰宅拒否症に悩む皆さんのコミュニケーションを考える上で大いに参考になると思います。

 

では先ずは、人間関係を壊してしまう解決法からみてみましょう。

 



そのコミュニケーション、負けられない戦いになっていませんか?


人間関係が上手くいかない人の99%の人が、以下の2つの解決法のどちらかをしていると言われています。

 

①「自分が勝ち、相手が負ける

トラブル(対立)が起こった場合、常に自分の解決策に相手を従わせる。

 

相手が抵抗すると、命令する、やりたいことをさせない等、あらゆる力を使って何としても従わせる。

相手は表面上従うが、内心は不満と怒りが溜まっている。

 

 

②「自分が負け、相手が勝つ」

トラブル(対立)が起こった場合、常に相手の解決策に自分が従う。

 

本当はそうしたくないと思っていても、相手の抵抗が強いため苦々しくも譲ってしまう。

常に自分は相手に対し不満を募らせている。

そのため、相手を心底愛せない。

困っているときに親身になれなかったり、会社等で出掛けると清々し、帰宅時間になると憂鬱になったりする。

また、相手は一見自分のしたいことが出来ているようにみえますが、実は本当には受け入れてもらえていないことを感じているため、心は常に満たされない状態。

 

 

上記2つの対応は、勝負あり法とも呼ばれ

名前の通り、特徴は

 

コミュニケーション=勝ち負け

 

になっているところです。

 

 (参照/「親業」トマス・ゴードン著)

すべてではないですが、帰宅拒否症についての相談を受ける中の傾向としては、

帰宅拒否症にさせる妻(夫)が①の対応を、

帰宅拒否症になる夫(妻)が②の対応をしていることが多いです。

 

しかしながらどちらも、この2つのどちらかの方法で解決しようとし、どちらかしかないという思い込みとジレンマに苦しんでいる状態がみてとれます。

 


「雨降って地固まる」ということわざがあるように、トラブル(対立)が起きること自体は悪いことではありません。

ただ、トラブルのたびに関係が悪くなっているのであれば、解決の仕方が上記のような自分の正当性を示す負けられない戦いになっている可能性が大きいといえます。

「帰宅拒否症」にならない、させないためには、勝ち負けではないコミュニケーションの方法が必要です。

 


勝ち負けに変わるコミュニケーションは話し合うこと


 トラブルが怪我の功名となる解決法は「話し合う」こと。

お互いの欲求を共有し、お互いの欲求を満たす解決策を一緒に探していくことです。

 

「質の良いコミュニケーション」とは、勝ち負けではなく話し合いの出来る関係なんです。

 

とてもシンプル。

でも、このシンプルな事がとてもとても難しい。

 

口では話し合いが大事!と言いながら…

「話し合い」=「どちらかの意見が通る」

 

という選択肢しか持ち合わせていない人。

 

話し合っているつもりが、感情が高ぶり思わず正当性を主張して負けられない戦いに入り込んでしまう人もいます。

 

仕事や友達との関係だと出来るのに…という人もいるでしょう。

 

このシンプルなことは、関係が近くなればなるほど相手への要求が増えて難しくなってきます。

 

本当は良い家庭を作りたい。

お互いを信頼し応援し合える関係が作りたい。

だからこそ、もっとこうすればいい!こうしたほうがいい!

こんなに考えているのにどうして分かってくれないの!

 

そんな、一番分かってほしい相手だからこそ、分かってもらえない思いが強くなって、相手に勝とうとしてしまうかもしれません。

 

でも、その相手に勝とうとするするコミュニケーションが、相手の心を家から遠ざけているとしたらもったいないことです。

 

帰宅拒否症はどちらかだけが悪いわけではありません。

お互いのコミュニケーションに対する認識のズレが大きな原因です。

 

うちの夫(妻)、「帰宅拒否症」かも…

自分は「帰宅拒否症」かも…と思ったら

 

先ずは自分のコミュニケーションが負けられない戦いになっていないか見直してみてください。

 

 

いつかあなたの家庭が、相手に要求する関係ではなく、お互いの欲求を共有し、お互いの欲求を満たす関係になれますように。



執筆者:生駒 章子(いこま しょうこ)
元ガミガミママ。当サイト「親の学校プロジェクト」の代表をやっています。

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