脳科学のかんたん基礎知識

子育てが上手くいかないときに知りたい脳科学&発達心理学

具体的な親子の信頼関係を作る講座こちら

脳科学を知ることで子育て(人育て)は楽になる

なんでこんなことも分からないの?なんでこんなことも出来ないの?

うちの子大丈夫かしら…

生活習慣や勉強、お友達との関係など、子どもの行動が心配で怒ってしまう、悩んでしまう人も多いはず。

 

実はその悩み、子どもの発達段階や脳科学を知ることで楽になることがあります。

反対に、知らないことで、無用なプレッシャーを子どもにかけ、状況を悪化させていることもあります。

ここでは、子育てを楽にする脳科学の知識を数回に分けてまとめてお伝えしていきます。

 

脳科学を子育てに取り入れることで、今より子どもの未来を信じ子育てが楽しくなりますように。


-脳の構造を知る-


脳は、大脳、小脳、脳幹に大別されます。これらの主な働きは次の通りです。


脳幹(生命維持)


生まれてから最初に育つ脳

自分では何も出来ない生まれたばかりの赤ちゃんの首が座り、上手にバランスをとってお座りやハイハイが出来るようになる。

 

一日中見境もなく泣いていたのが朝目覚め、夜眠るようになる。

決まった時間に食事摂るようになり、喜怒哀楽を表現するようになる。

 

脳幹部は、間脳中脳および延髄から構成されている。

間脳…ホルモンの分泌、自律神経の制御、喜怒哀楽・人間の本能的行動を発生させる。

中脳…聴覚や、眼球運動、 瞳孔の調整に関わる。

橋…大脳と小脳の情報伝達を行う。

これが「生命の維持装置」と言われる脳幹の働きです。

 

大体生後5年くらいをかけて育っていきます。

 

 



小脳(運動調整機能)


体がイメージ通り動くための必須の機能

ヒトの神経系は9歳から11歳頃に最も成長し、この期間は一般に「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、運動能力を習得するに最適な時期だと考えられています。

小脳はこの運動能力に必要な運動調節機能を担当しています。

平衡感覚、運動の強さや力の入れ具合、バランスなどを計算してスムーズな運動を行うために必要不可欠な機能です。

 

4歳から8歳が小脳の発達期

小脳は8歳までにほぼ基本的な機能は取り揃えます。

そのため、8歳までに獲得しておかないと、後に獲得が難しいと言われています。

 

小脳は、遊び、スポーツ、楽器の演奏や歌うこと、お手伝い、工作などの多くの身体制御の体験から鍛えられていきます。



大脳(意識→知性、判断)


脳幹で起こった喜怒哀楽の情動は、そのまま行動に反映すると人間社会ではうまくいかないことも起こります。

 

そこで人間は、状況判断や記憶を使って論理的に思考をした上で、自分が取るべき最良の行動や言動を選びます。

 

そこに必要不可欠なのが大脳の働きです。

 

大脳は、前頭葉側頭葉頭頂葉後頭葉に区別されます。

情報を識別、それに応じた運動を命じたり(一次機能)、記憶や情動、認知という高度の精神作用(高次機能)とを担当しています。

 

思春期以降も進化する脳

人間の脳の中でも最も発達した部分で、進化が進んだ動物ほど大きく機能も高度化しているため、人間を動物から区別するには大切な脳です。

 

この脳は特に小中学校での学習を中心として、大体18歳くらいまでの時間をかけて育ちます。



脳の発達の順番は決まっている


「脳」と言うと、、思考を司る「大脳」を思い浮かべる人が多いはず。

論理的に思考し、自分が取るべき最良の行いを選ぶのに役立つ「大脳」は、子どもが大人になり社会に出たとき、もっとも持っていてほしい脳機能と言えます。

 

しかしながら、順番を間違えた脳育てをしてしまうと、例えるなら、二階建ての家を建てるのに二階から先に作っていくようなもので、結果としてバランスが悪く長持ちしない脳が育ちます。

 

 

 最初に育てる脳は生命維持である「脳幹」

「脳幹」は産まれてすぐ~5年くらいをかけて発達します。

 

 

ただ、「脳幹」で生まれた喜怒哀楽の情動を、そのまま行動に表現すると社会ではうまくいかないことも起こります。


そこで、だいたい10歳を過ぎた頃から、喜怒哀楽の情動を「脳幹」から「大脳」の一部分である前頭葉につないで、状況判断や記憶を使って論理的に思考をし、行動や言動を選び始めるのです。

 

例えば…高校生が先生に宿題のことで怒られて怒り(情動)が起こったとしても…

それがそのまま先生を殴るという行動にはつながりません。

 

一旦怒りを前頭葉に繋いで、先生との関係や自分の学校での立場を考慮に入れ、「どうしたらこの場面を回避できるか」を思考した上で

「申し訳ありません。次からはしっかりやります」

という言動が出てくるのです。

 

これは、「脳幹」「大脳」と順番に作られたのちに、やっと出てくるのです。



「ぐっすり寝て、きちんと食べて、しっかり遊ぶ」


規則正しい生活とバランスの取れた食事、そして安定した心の状態が健全な脳を作るのを後押しします。

 

また、「脳幹」は生命維持に欠かせない重要な脳なので、とても可塑性(かそせい=作り変えられる能力)に富みます。

 

規則正しい生活出来てないな…

とあきらめなくても大丈夫!

 

 乳幼児期を過ぎてからでも、さらに、子どもだけでなく大人でも、生活のリズムを変えることで刺激が入り、良くも悪くも作り変えられるものなのです。

 

また、上手くできない子どもに辛くあったってしまうことはないでしょうか?

もしかすると、それは順番を間違えているかもしれません。

 

失敗しても「これも良い経験だったね」と笑顔を向けることが出来たなら脳は喜んでさらに発達していきます。

 

次のページでは、0歳~生涯に渡る人の育ちを脳の機能を中心に時系列でご紹介します。



まとめ執筆者:生駒 章子(いこま しょうこ)
元ガミガミママ。当サイト「親の学校プロジェクト」の代表をやっています。
筆者・プロフィール
講演・執筆・取材の ご依頼

ダメな親なんていない!ただ、やり方を知らないだけ!